これからについて
先日Krita 3.1をリリースしましたが、すでに我々は全力でコーディングを再開しています!これからはバグ修正バージョンをKrita 3.1.xとして3.2のリリース(もしかしたら3.2ではなく、4.0になる可能性もあります)までリリースしていくことになります。そして、2.9シリーズがそうだったように、幾つかのバグ修正リリースについてはそれだけではなくあまり大規模なものではなくかつ実装しても大きなバグの発生する可能性が低いならば新機能も加えて実装される場合もあるでしょう。ですがすぐに開発ビルドの製作を開始する予定で、またWindows版については毎日開発中のコードから自動でビルドされるナイトリービルド版も用意してあります。
2015年度のKickstarterでの新機能については、以下のものが現在開発中です:
- 自動塗り分けブラシ:対話的に働く塗り分けツールです。これが動くようにするため多くの時間が費やされ、実際現状でも動いてはおり、3.1でも有効化することは可能です(disableColorizeMaskFeature=falseという文字列をkritarcファイルに加えてください)ただ、実装したアルゴリズムが実用に供するには遅すぎるのです。ですので既存のUIはこのままに、アルゴリズムをより早いものにすることを目指すことになります。
- パレットの取扱の改良:すでに色を正しく取り扱えるパレットのフォーマット二つに新たに対応しました。将来的にはパレットエディタをPythonを使って書き直すことを目指しており、そのためには2016年度のPythonスクリプト機能を実装する必要があります。Pythonスクリプトの開発は現在順調に進んでいます。さらなる情報については下をご覧ください。
- 複合ブラシ:この機能は現在開発中ですが、間違いなく非常に画期的な機能です!ですが複合ブラシの設定を既存のブラシエディタのUIで行うことは困難です。すでにこの機能のためにブラシエディタの再設計が開始されています。再設計が完了した際にこの機能が実際に実装されることになります。新しいブラシエディタのUIは以下のようになりますが、なお改良が続けられています。
2016年度のKickstarterでの新機能については、以下のものが現在開発中です:
- SVGへの対応:すでにベクターファイルのフォーマットの書き直しに着手しています。現在KritaにODGの代わりにSVGフォーマットを読み込みおよび保存させられるようにする段階―ただしまだ幾つかやるべきことが残っていますが―まで進んでいます。そこまで行けば機能とツールの再設計及びそのUIについての開発を始められるようになるはずです。
- Pythonスクリプト:APIはすでに実際に使う予定のものに定義を完了しています。すべてがちゃんとビルド及び動くようになっています。殆どのAPIについてはまだ動かすには実際の操作へのリンクを行う必要がありますが、すでに画像のレイヤー及びマスクそれぞれを確認し、そしてその保存が出来るようになっています、またGUI全体を起動することなくスクリプトを実行できる独立したコマンドライン機能も備わっています。ですがOSX及びWindowsでどうやってPythonをバンドルするかについて調査の必要があります。そしてKDEの一時学生であるEliakin CostaがKrita自体でスクリプトの新規作成・実行及び保存を行うためのGUIの開発にあたっています:
- テキストツール:どんな機能を実装し、それに対するアプリケーションのGUIをどのようなものにするかの議論はすでに行われています―ですが、実際のプログラミングはまだ行われていません。テキストツールはSVGを使う予定なので、さらなる開発を行う前にまずはKritaへのSVGの実装を行う必要があります。
- 参照画像ドッキングパネル:また参照画像ドッキングパネルについても、Pythonを用いて完全に書き換えることを考えています。
そしてもちろん以下は現時点での計画にすぎません。外部の開発者によるコードの変更、及びこれから新たに加わる開発者たちという可能性を考えれば、実際に何が起こるのか非常に楽しみです。2017年は間違いなくもっと素晴らしい機能が実装されることになるでしょう!