公開 2017 年 11 月 15 日
Kritaの開発の進行状況についてしばらくニュースを投稿していなかったことに気が付きました。その主な原因は、そうです、開発が本当に忙しかったからです。それ以外の理由としては、OSXとLinuxでのフル機能のプレビュービルド製作で詰まってしまった、ということもあります。それについては後述します…
進行しているのは何でしょうか?Windows8 ポインタAPIサポート、Angle Direct3Dディスプレイレンダラサポート、新しいgmic-qt G’Micプラグイン、新しいコマンドラインオプション、タッチペイントサポート、新しいスマートパッチツール、新しいブラシプリセットとブレンドモードといったKrita3.2と3.3にバックポートされたものもあります。ですが、3.Xにバックポートできないような機能も数多くあります。
前回のKrita4.0の開発版アップデートは2017年6月でした: Krita 4.0最初の開発版 にも既に数多くの新機能がありました:
最初の開発ビルドリリースの後にユーザ調査を行いました。以下がその結果の概要です。
一番多かった不満がラグです。ラグというのは様々なものがあり、ブラシや操作の中には即座に終わることがないものもあります。ただ、ここ数か月外部のプロジェクトでKritaのパフォーマンス改善を助ける作業を行うことができました。この作業によってKrita4.0のリリースは遅れる可能性はありましたが、アーティストには喜ばれると思いました。以下のようなパフォーマンス改善があります:
Woltheraがマルチスレッドブラシを使用している実演ビデオはこちらです:
またパフォーマンスベンチマーク機能も追加しました。ブラシのパフォーマンスをより正確にみることができるので、これからの最適化でも役立ちます:
ズームインした時にピクセルの周りにグリッドを描画するオプションをAndrey Kamakinが追加しました:
Scott Petrovicは様々なアーティストと共にブラシエディタを作り直しています。ブラシの名前変更や保存オプションの変更なども行われています。またパラメータ変更で更新されるライブストロークプレビューも追加されました。小さいモニタに合わせてエディタの一部を隠すこともできるようになりました。
グリッドに等角オプションが追加されました。グリッドドッキングパネルでコントロールできます:
もちろん様々なバグ修正、UI調整、パフォーマンス改善、機能改善もあります。ここに書くには長すぎるので、別にリリースノートページ(英語)を作っています。Krita4.0同様、このリリースノートも作成中です!
Krita 4.0のリリース前に完成させなければならない機能がまだいくつかあります:
またSVGベクターレイヤーやPythonスクリプト機能といった大きな機能については修正すべきバグもあるでしょう。ダウンロードしてテストしてほしいのでパッケージを作成しましたが、注意になりますが、バグは存在します。そうです:
これはプレアルファのコードです。クラッシュも起きるはずです。奇妙な動作もするでしょう。保存時に画像が破壊されることもありえます!
そして 一度Krita 4.0でベクターレイヤー付きで保存してしまったファイルに関しては、バージョン3台では読み込みが出来なくなることにご注意ください。!
Krita 3とKrita 4は同じPCに共存してインストールすることができます。同じ設定を共有する(今のところは、将来的には変わるかもしれません)ので、Krita 3かKrita 4のどちらかが混乱してしまうこともあるかもしれません。同じリソースフォルダを使うので、ブラシプリセットなども共有されます。
現在は、すべてのリリースとビルドは、Lime PPAを除いてプロジェクトメンテナのBoudewijn Remptによって作成されています。この体制を続けるのは難しいです!Windowsビルドについては、別の人がKritaのビルドとパッケージに必要なスクリプトのメンテナンスを助けています。立ち上がり、LinuxとmacOS/OSXのメンテナンス を手伝う人を本当に必要としています。状況は以下です:
Windowsユーザーの皆さんへ:もしクラッシュする事案に遭遇した場合は、この案内(英語)に従いデバッグシンボルをKritaに追加してください。これによってKritaがクラッシュした原因をログから解析できるようになります。
32 bits Windowsビルドはまだありません。インストーラもありません。
(なぜかFirefoxはテキストとして読み込もうとするようです。ダウンロードするにはリンクの右クリックから保存してください)
注意: gmic-qtとpdfプラグインはOSXでは利用できません
すべてのダウンロード向け:
Linux appimageとソースのtarボールは署名されています。パブリックキーをhttps経由で取得できます:
0x58b9596c722ea3bd.asc. 署名はこちら
Kritaは自由なオープンソースのプロジェクトです。寄付やトレーニングビデオやアートブックの購入で、プロジェクトを支援することを検討してみてください!皆様の支援によって、コアチームがフルタイムでKritaの開発作業を続けることが可能になります。
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