Kritaはコンセプトアート製作者、イラストレーター、マットペイント・テクスチャ制作者、VFX製作の皆さんのためのフリーでオープンソースのペイントツールです。Kritaは開発開始から10年以上を経、近年爆発的な機能向上を果たしています。Kritaは多くの一般的な機能及び革新的な機能をアマチュア・プロ双方に提供します。以下にいくつかの機能のハイライトを見ていきましょう。
 ユーザーインターフェース
どんな使い方でも直感的なインターフェースです。ドッキングパネルは皆さんそれぞれのワークフローに合わせて移動・カスタマイズできます。設定が終わったら、カスタマイズしたワークスペースを保存しておくことができます。またよく使うツールに対して、自分の好みに合わせてショートカットを設定することができます。
 ブラシの手ブレ補正
線がぶれてうまく描けない?ブラシに手ブレ補正をかけて滑らかな線画を実現しましょう。Kritaはブラシストロークを滑らかにする3つの異なる手ブレ補正を提供します。抵抗・質量を設定できる手ブレ補正に特化したダイナミックブラシツールもあります。
 ポップアップパレット
キャンバスを右クリックして色とブラシを素早く選択することができます。またKritaのタグシステムを使ってポップアップパレットに表示されるアクセス可能なブラシを切り替えることができます。カラーサークルの周りの輪には最近使用した色が表示されます。ポップアップパレットの設定のいくつかは設定で変更することができます。
 ブラシエンジン
9つの個性的なブラシエンジンをカスタマイズしましょう。それぞれのブラシエンジンにはブラシをカスタマイズする多数の設定があります。混色ブラシエンジン、図形ブラシエンジン、パーティクルブラシエンジン、さらにはフィルターブラシエンジンなど、それぞれのブラシエンジンが皆さんのニーズを満たします。ブラシを新規作成したら、保存してKritaの個性的なタグシステムを使って整理することができます。
 ラップアラウンドモード
シームレスのテクスチャやパターンの作成が簡単になりました。描画中にWキーを押すとラップアラウンドモードに切り替わります。画像はX軸とY軸にそって自分自身を参照するようになります。描画を続けると即座に周囲の画像も全てアップデートされます。もう画像がどのように繰り返しで自分自身につながるかいちいち確認する必要はありません
 リソース管理
他のアーティストが製作したブラシ・テクスチャパックをインポートしてツールセットを拡張できます。もしお気に入りのブラシを作れたら、自分のバンドルを作って世界中のアーティストと共有しましょう。リソースのページでどんなブラシパックがあるかチェックしてみましょう。

「Kritaと出会ってから今では作品制作が止まりません。助けて」
DaganEldr | Misty
「Kritaは本当にいいペイントツールですし、まったく素晴らしいことにフリーなのです」
Big Anne
 描画補助線
消失点、直線などの描画補助が皆さんの描画をサポートします。補助線ツールは9種類の個性的な描画補助線を提供し、完璧な形を描くのに便利です。描画補助線は楕円を描く用のものから、曲面透視画法を描く用の魚眼描画補助線まで様々なものがあります。描画中に一度に複数の補助線を使用することも可能です。
対称描画ツール
ツールバーから素早く上下及び左右対称描画を有効にすることができます。もしさらに高度な対称描画を行いたいなら、対称ブラシツールを使ってみてください。対称ブラシは複数の対称軸を設定して万華鏡の様な絵を描くことができます。対称描画ツールに加え、キャンバスを左右反転して問題がないかチェックできるキャンバス左右反転オプションも提供されています。
レイヤー管理
ペイントレイヤーに加え、Kritaはベクター、フィルタ、グループ、ファイル参照の各種レイヤーを提供します。レイヤーの組み合わせ・並び替え・統合は皆さんの作品を整理するのに便利です。またレイヤーに3種類の表示方法を設定できます。
選択
絵の一部を取り出して作業します。選択範囲の追加・除外も可能です。さらに選択範囲を塗り拡げたり反転させたりすることもできます。グローバル選択マスクを使えばブラシで描画することで選択範囲を指定することも可能となります。
レイヤーマスク
マスクを使用してレイヤーに非破壊編集を行うことができます。透過・フィルタ・変形・ローカル選択のレイヤーマスクを使用することができます。各レイヤーにそれぞれ複数のマスクを追加することも可能です。
フルカラーマネジメント
KritaはICCに使用されているLittle CMS及びEXRに使用されているOpenColor IOによりフルカラーマネジメントをサポートします。これによってKritaを既存の色管理パイプラインに組み込むことが可能です。あるいはこう言うこともできます:Kritaはあらゆる要請にこたえる幅広い種類のICC作業空間プロファイルを提供し、これを色空間ブラウザで視覚化し、調査することができます。
OpenGLによるGPU処理支援
Kritaはいくつかの操作でOpenGLによる恩恵を受けることができます。OpenGLを有効にすると、キャンバスの回転及び拡大を高速化でき、また縮小時にもよい効果を得ることができます。
PSD対応
Photoshopも開けないPSDファイルを開くことができます。異なるプログラムで作品を受け渡したい時にPSDを読み込み、出力することが可能です。
HDR対応
KritaはHDR(ハイダイナミックレンジ)及びシーンリファード画像を開き・保存・編集・オーサリングできる唯一の専門ペイントアプリケーションです。さらに、OCIOとOpenEXRに対応していることによりビューを操作してHDR画像を検査し、これを映画及びVFXの最も最前線のワークフローで使用することが可能なのです。
変形ツール
選択範囲を曲げたり、ねじったり、移動させたり、歪めたりすることができます。これらの操作を直接実行することもできますし、変形マスクを使用して非破壊的に実行することもできます。
教材
インターネット上にある教材に加え、Kritaは自らの教材で皆さんのKritaの速やかな習得をサポートします。
色パレット
自分の色を選んで管理しましょう。デジタル色混合ドッキングパネルで色を混ぜ、コンパクトな小型色選択ドッキングパネルから色を選択できます。また詳細色選択ドッキングパネルから色を数値で選択し、パレットドッキングパネルから事前に定義された色を選択できます。
「私がKritaを好む理由の一つはKritaがプログラミングができるアーティストによって設計・開発されているということです」
Mr Glaceon
「Kritaのシームレス機能がとても好きです。シームレステクスチャを作るのがこんなに簡単だったことなんて今までありませんでした」
Rafael Chiamenti

さらに

もちろん、ここにあるだけではなく、Kritaはさらに多くの機能を提供しています。皆さんがこのアプリケーションを学び、早くお絵かきを始めるのを助けてくれるリソースはたくさんあります。余りに多くを学ぶ前に、まずはダウンロードのページ に行ってKritaをインストールしてしまいましょう。チュートリアルを見たり 、ストアから 教材を購入 することもできます。ギャラリーのページ でKritaによる作品を見たり アーティストインタービュー でアーティストの皆さんがKritaをどう思っているかを見てみたりするのもお忘れなく。お楽しみください!